【活動報告】担い手不足を乗り越える設計——長崎市まちづくり支援課研修で考えた「相利」の実践

2026.01.22

【活動報告】担い手不足を乗り越える設計——長崎市まちづくり支援課研修で考えた「相利」の実践

1月21日(水)長崎市まちづくり支援課「多主体連携活動の作り方~担い手不足をどう乗り越える?」研修

このプロジェクトは、令和7年度独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業の採択を受け実施しています。

NPO法人協力アカデミーの松原です。

今日(1月21日)は、長崎市まちづくり支援課の研修でした。
テーマは「多主体連携活動の作り方~担い手不足をどう乗り越える?」です。

本研修は、「令和7年度 独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業」の一環として実施されました。対象は、地域コミュニティ協議会の設立・運営を担当しているセクションの職員の皆さん24名。

地域で大きな課題となっている「担い手不足」に焦点を絞った内容です。


まず確認したのは、「担い手不足」の本質です。

現代社会では、社会貢献に関心を持つ市民は約7割近くいるといわれています。しかし、実際に活動している人は1~2割にとどまっています。この長年変わらないギャップこそが問題です。

原因は人口減少だけではありません。最大の要因は、活動を推進する側と参加する側の「意識のズレ」にあります。

推進側(行政やNPO)は、「社会課題の解決」「社会貢献」といった“良いこと”を強調し、啓発によって参加を促そうとします。

一方、参加側(住民)は、「自分がしたいこと」「自分の困りごとの解決」といった自己実現や具体的なメリットを重視し、活動に対するコストパフォーマンスを冷静に判断しています。

このズレを放置したままデジタル化や組織改革を進めても、かえって負担感が増し、担い手不足は解消されません。


その設計を具体化するツールが「相利評価表」です。

関係者ごとの問題・目的・役割・相利を整理し、「相利(メリット)>役割(コスト)」という状態が成立しているかを確認します。

特に重要なのは、まず不公正感や無理強い感といった“負のコスト”を削ぎ落とすこと。その上で、相手のニーズに即した相利を提案することです。

そうすることで、住民は「誰かのため」ではなく「自分のため」に参加するようになります。そこから、自律的で持続可能な多主体連携が生まれます。

地域コミュニティの現場で日々奮闘されている職員の皆さんにとって、担い手不足は切実なテーマです。しかし、その構造を冷静に分析し、設計を見直すことで、打ち手は必ず見えてきます。

今回の研修が、長崎市の地域づくりの現場で、新しい連携の芽につながることを願っています。

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