【活動報告】行政施策に相利を組み込む——長崎市「猪っと聞こう会」での実践ワークショップ

2026.01.21

【活動報告】行政施策に相利を組み込む——長崎市「猪っと聞こう会」での実践ワークショップ

1月20日(火)長崎市公務員イノベーション研究会「猪っと聞こう会」スキル編

このプロジェクトは、令和7年度独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業の採択を受け実施しています。

NPO法人協力アカデミーの松原です。

今日(20日)は長崎市役所へ。
長崎市公務員イノベーション研究会「猪っと聞こう会」で、講演とワークショップを行いました。今回は前編・後編の後編です。

参加者は長崎市職員を中心に約10名。本取り組みは「令和7年度 独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業」の一環として実施されています。


前回(1月6日)は、戦後日本における社会課題解決の歴史を整理しました。

行政主導で「不足」を埋めていった時代から、民間との協働を模索する時代へ。そして現在は、課題の複雑化に伴い、多主体連携が行政施策においても不可欠になっていることを解説しました。

あわせて、多主体連携を具体的に生み出すためのツールとして「相利評価表」を紹介しました。


今回は、その流れを受けて、より実践的なテーマに踏み込みました。

「行政施策において、いかにして多主体連携を生み出せるのか?」

理論ではなく、実際に相利評価表を使って考えるワークショップです。

題材は、参加者と相談のうえ「長崎スタジアムシティの運営」を素材としました。具体的なテーマを設定することで、よりリアルな議論が可能になります。


まず、関係者の洗い出しを行いました。
行政、事業者、市民、周辺住民、商店街、観光関係者など、多様なステークホルダーが挙がります。

興味深いのは、同じ市職員であっても、挙げる関係者が異なることです。そして、それぞれの「困りごと」への理解も違います。

次に、各関係者の困りごとを列挙し、そこから予想される相利(その活動に参加することで得られる利益)を推測します。そして、全員が一定のメリットを得られる「共有活動」を企画していきます。

これらを相利評価表に転記すると、全体像が俯瞰できるようになります。
誰の困りごとが見落とされているのか。どこに設計上の弱点があるのか。何が本当のボトルネックなのか。構造として可視化されることで、問題の所在が明確になります。

そしてそこから、各グループのクリエイティビティが一気に立ち上がっていきました。


参加者からは、

「行政職員は全員勉強すべき講習だと思う」
「パズルを解くみたいで面白い」

といった声をいただきました。

相利評価は、NPOや地域活動だけのツールではありません。行政施策においても十分に活用できることを、今回あらためて確認できたように思います。

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