ロジックチェーン

2026.01.27

ロジックチェーン

―目標達成への最短ルートを描く「ロジックチェーン」思考法―

この動画は(公財)トヨタ財団イニシアティブプログラム(2022年度)の助成にて制作しています


「チームでプロジェクトを進めているけど、なぜか一体感が生まれない…」
「協力者にもっとうまくプロジェクトの全体像を伝えたい…」

チームで何かを成し遂げようとするとき、メンバーそれぞれが自分のタスクに集中するあまり、プロジェクト全体の大きな流れを見失ってしまうことはよくあります。

そんな時、チームの羅針盤となるのが、本動画で紹介する「ロジックチェーン」というフレームワークです。

本稿では、その要点を整理します。


「ロジックチェーン」とは、協力者が効果的に協力できるように、目標を達成する道筋を、論理的で、シンプルで、直線的に表現するためのフレームワークです。

業務の手順を示した簡単なプロセス図と表で構成されます。

ワードやパワーポイントの図形やSmartArtを使えば、誰でもすぐに作成し、活用することができます。

ステップの下に、戦略テーマをいれる箱があります。手順をシンプルに一本の線にまとめているのが特徴です。


「ロジックチェーン」の考え方を、1990年代後半に行った「NPO法立法」を例に説明します。

ステップ1:NPO法立法を進める仲間を集める

ステップ2:リーダー的市民活動団体がNPO法立法を求める

ステップ3:多くの市民活動団体がNPO法立法を求める

ステップ4:世論がNPO法立法を求める

ステップ5:国会議員の過半数がNPO法に賛成

目標達成:NPO法成立


では、具体的にどうやってロジックチェーンを作ればいいのか。ポイントは以下の5つです。

ポイント1:単線で、4~6ステップ程度に簡易にまとめる

ロジックチェーンは、協力者と大きな戦略の流れを共有するためのものです。

細かくしすぎることなく、誰が見ても直感的に理解できるシンプルさと俯瞰性を心がけましょう。

ポイント2:目標からバックキャスティングして作る

バックキャスティングとはゴールから逆算して手順を組み立てる方法です。

最終的に達成したい目標(ゴール)を明確に設定します。

そして、「その目標を達成するためには、直前に何が必要か?」と、ゴールから現在に向かってステップを逆算して組み立てていきます。

ポイント3:フォアキャスティングして確認する

バックキャスティングでステップを組み立てたら、今度はステップ1から順番に、「本当にこの手順で進めば、次のステップにつながるか?」を確認します。

これにより、計画の現実味や無理がないかを検証できます。

ポイント4:ロジックが成立しているかをチェックする

各ステップのつながりが、単なる思いつきではなく、論理的(法則的、規則的、合理的)につながっているかを確認します。

「Aが起これば、Bが起こる」という因果関係や、「Xのためには、Yという手段が必要だ」という目的手段関係など、ステップ間のつながりの根拠を確認します。

ポイント5:目標まで自分がマネジメントできるかをチェックする

描いたステップ全体を、自分(もしくは自団体)が責任を持って管理(マネジメント)できるかをチェックします。

自分たちのコントロールが及ぶ範囲で計画が組まれているかを確認することが、重要です。


似た言葉に「ロジックモデル」がありますが、両者には明確な違いがあります。

ロジックモデル:主に活動が生み出す波及効果(インパクト)に焦点を当てます。

ロジックチェーン:目標達成までのプロセス全体を自分たちで管理・実行することに焦点を当てます。

目標達成まで責任を持ってやり遂げるための計画が「ロジックチェーン」です。


最後に、「ロジックチェーン」ができたら、それを短くまとめて、「協力モデルキャンバス」の②戦略に反映させましょう。

「ロジックチェーン」は、目標達成までの道のりを、誰にでも分かりやすく、論理的で直線的なステップとして描き出すためのツールです。

チームやプロジェクトの成功は、関わる人々の「協力」の質にかかっています。

その協力を最大化するための強力な武器とするため、「ロジックチェーン」を活用しましょう。

ぜひ動画本編で詳しく学んでください。

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