戦略構築フレームワーク

2026.01.28

戦略構築フレームワーク

―5つのステップで事業を動かす「戦略構築フレームワーク」とは?―

この動画は(公財)トヨタ財団イニシアティブプログラム(2022年度)の助成にて制作しています


「チームで壮大な目標を掲げたものの、具体的に何から手をつければ良いか分からない…」
「メンバーそれぞれが違う方向を向いてしまい、プロジェクトがなかなか前に進まない…」

ビジネスやプロジェクトの推進において、明確な目標達成への羅針盤となるのが、「戦略構築フレームワーク」です。

本動画では、チームの力を最大限に引き出し、目標達成を加速させる「戦略構築フレームワーク」について、その作り方から具体的な成功事例までを解説しています。

本稿では、その要点を整理します。構築フレームワーク」について、その作り方から具体的な成功事例までを分かりやすく解説します。


「戦略構築フレームワーク」とは、協力者が効果的に協力できるように、目標を達成する道筋と作業を表現するためのフレームワークです。

『協力のテクノロジー』の本では、「脚本構築フレームワーク」という名前で紹介しています。

このフレームワークは、以下の5つの要素で構成されるシンプルな表形式です。

:各ステップをいつ実施するかのスケジュール

戦略テーマ:目標達成までのステップ

働きかけ対象:各ステップでアプローチするメインの対象

すること:対象に対して行う具体的なアクション

KPI:各ステップの成果を測るための指標


「戦略構築フレームワーク」は、「ロジックチェーン」を使ってつくります。

以下の5つのステップで作成します。

ステップ1: 「戦略テーマ」を設定する

まずは、プロジェクトの根幹となる「戦略テーマ」を設定します。

最終目標から逆算して、「これを達成するためには、その前に何が必要か?」を「ロジックチェーン」で考えたものを入れます。

全体で4〜6個程度のステップにまとめます。

ステップ2: 「年」を記入する

次に、各戦略テーマ(ステップ)を「いつ」実施するのか、具体的な年や時期を記入します。

これにより、プロジェクトの全体的なスケジュール感が明確になります。

ステップ3: 「働きかけ対象」を決める

各ステップで、主に誰にアプローチするのか、「働きかけ対象」を具体的に設定します。

各ステップで誰の協力を得たいかを書きます。

ステップ4: 「すること」を具体化する

設定した「働きかけ対象」に対して、どのようなアクションを起こすのか、「すること」を具体的に記述します。

ステップ5: 「KPI」を設定する

最後に、各ステップがどれだけうまくいっているかを測定するための「KPI(重要業績評価指標)」を設定します。

プロジェクトの進捗を客観的に判断するための重要な指標です。

数値化が難しい場合には、「〇〇ができた」というように、達成できたかどうかを判断できる「出来事」をKPIにするのがおすすめです。


1994年秋からスタートし、「5年以内の立法」を目標としていたNPO法立法の「戦略構築フレームワーク」の事例を紹介します。

戦略テーマ:NPO法立法の実現に向けたロジックチェーンを4〜6段階のシンプルなステップにまとめる。

:スタートを1994年、目標達成を5年後の1999年と仮設定。

働きかけ対象:一番力を入れる働きかけるメインの対象を記載する。

ステップ1:NPO法に関心のある人

ステップ2:リーダー的団体

ステップ3:多くの団体

ステップ4:メディア

ステップ5:議員・政党

すること:戦略テーマのために、働きかけ対象に対して何をするのかを記載する。

ステップ1:研究会やシンポジウムの開催

ステップ2:NPO法立法を推進する団体の設立

ステップ3:ネットワーク作りと要望書への賛同集め

ステップ4:メディアへの働きかけ

ステップ5:要望書の提出やロビー活動

KPI:働きかけ対象の数、変化、行動、協力などを指標化する。

ステップ1:協力してくれる仲間の数

ステップ2:立法団体の会員となったリーダー的団体の数と質

ステップ3:ネットワーク加入団体数、要望書賛同団体数

ステップ4:新聞社の社説や著名人発言などの露出数

ステップ5:賛成する議員や政党の数

このフレームワークに基づいて戦略を実行した結果、目標としていた5年を大幅に前倒しし、わずか3年半でNPO法を成立させるという大きな成果を上げることができました。


「戦略構築フレームワーク」は、一度作ったら終わり、というものではありません。

むしろ、このフレームワークという共通言語があるからこそ、チームは状況の変化に素早く対応できます。

実際には、戦略をベースにPDCAサイクルを回し、柔軟に状況に対応し、修正していきましょう。

計画通りに進まないことがあっても、このフレームワークに立ち返り、KPIをチェックし、次のアクションを修正していく。

この柔軟なPDCAサイクルこそが、目標達成の鍵となります。

ぜひ動画本編で詳しく学んでください。

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