
2025.10.03
協力モデルキャンバス
【協力の設計図】プロジェクトを成功に導く「協力モデルキャンバス(KMC)」とは?
「新しいプロジェクトを始めたけど、関係者との協力がうまくいかない…」
「どうすればもっと多くの仲間を巻き込めるだろう?」
「そもそも協力関係って、どうやって作れば長続きするんだろう?」
今回ご紹介する動画では、こうした「協力」に関する悩みを解決するための強力なフレームワーク「協力モデルキャンバス(KMC)」について、その概念から具体的な使い方までを分かりやすく解説しています。
この記事では、動画の要点を凝縮し、KMCがどのようにあなたのプロジェクトを成功に導くのかをご紹介します。
協力の「抜け漏れ」を防ぐ設計図、KMCとは?
協力モデルキャンバス(KMC)とは、その名の通り「協力の仕組みを可視化するためのキャンバス(設計図)」です。
ビジネスモデルを可視化する「ビジネスモデルキャンバス」のように、協力関係を成功させるために必要な要素を9つのブロックに整理し、全体像を把握することで、設計の抜け漏れを防ぎ、持続可能な協力関係を築くことを目的としています。
このフレームワークを使うことで、漠然としていた「協力」という概念が、具体的なパーツとその関係性として整理され、誰と、何を、どのように進めていくべきかが明確になります。
KMCを構成する9つの重要パーツ
KMCは、協力の仕組みを構築するための以下の9つのパーツで構成されています。
目標:この協力の目的は何か?
戦略:目標を達成するための手順・手法は?
役割:戦略を実行するために必要な役割は?
協力者:役割を担ってくれる必要な協力者は誰か?
相利:協力者それぞれにとってのメリット(Win-Win)は何か?
拡大:協力の輪をさらに広げるための方法は?
強化:既存の協力関係をより強く、継続的にするための方法は?
調整:意見の対立が起きた時に、どう調整するか?
組織:誰が運営し、お金はどう集め(ゲイン)、何に使う(Run)か?
これらのパーツは相互に関連しており、特に「5. 相利」は協力者が参加し続けるための動機となり、「6. 拡大」と「7. 強化」は協力の輪を広げつつ、関係性の質を維持するための両輪として非常に重要です。
また、協力の形によっては、対立の可能性が低い、あるいは調整方法を明記することが逆効果になるケースもあります。その場合は「8. 調整」を省略した8パーツ版のKMCとして活用することも可能です。
設計は番号順に進めるだけ!KMCの正しい埋め方
KMCの最大の特長は、その使い方が非常にシンプルであることです。基本的には1から9の番号順に各パーツを埋めていくだけで、論理的で一貫性のある協力の仕組みを設計できます。
①目標(1)を明確に定めることから始め、
②それを達成するための戦略(2)、役割(3)へと具体化し、
③必要な協力者(4)を特定し、彼らの相利(5)を定義します。
④そして、協力の輪を拡大(6)させ、関係性を強化(7)する方法を考え、
⑤万が一のための調整(8)ルールを準備し、
⑥最後に、持続的な運営のための組織(9)体制(人とお金の流れ)を固めます。
この順番で進めることで、目的からズレることなく、必要な要素を網羅した強力な協力体制をデザインすることができます。
より具体的に!各パーツを埋めるための9つの専門フレームワーク
「各パーツに何を書けばいいか、もっと具体的に知りたい!」という方もご安心ください。
実は、KMCの各パーツには、それぞれを深く、具体的に考えるための9つの対応フレームワークが用意されています。
- 目標 → 目標開発フレームワーク
- 戦略 → 戦略構築フレームワーク
- 役割 → 役割開発フレームワーク
- 協力者 → 協力者理解フレームワーク
- 相利 → 相利評価表
- 拡大 → 拡大の7Cフレームワーク
- 強化 → 強化の5Cフレームワーク
- 調整 → 障害対策フレームワーク
- 組織 → 組織の5W2Hフレームワーク
これらのフレームワークを活用することで、より精度の高い協力モデルを設計することが可能になります。
まとめ:KMCで「協力」を成功の原動力に
今回は、動画で解説されている「協力モデルキャンバス(KMC)」についてご紹介しました。
KMCは、
- 協力の全体像を可視化し、
- 設計の抜け漏れを防ぎ、
- 持続可能な関係性を築くための
非常に強力な思考ツールです。
個人でのプロジェクトから、チーム、組織、さらには地域コミュニティの活性化まで、あらゆる場面で「協力」が必要とされる現代において、このKMCはあなたの活動を成功に導くための羅針盤となるでしょう。
ぜひ元動画もご覧いただき、あなたのプロジェクトにKMCを取り入れてみてはいかがでしょうか。