2025.12.16
支援力をつけるには?

この動画は(公財)トヨタ財団イニシアティブプログラム(2022年度)の助成にて作成しています。
協力アカデミー「中間支援のこれから」
第3回『支援力をつけるには』アーカイブ配信開始
全国の現場から聞こえる「人がいない/お金がない/時間がない」という悪循環をどう好循環へ変えるか——“支援力”を鍛えるための具体策を、現場知と設計知の両輪から提示します。
——なぜ今「支援力」なのか
地域のNPOを支える中間支援組織の活動が伸び悩む一方、国・自治体では多主体連携の重要性が高まっています。
現場では、委託費の縮減、人材育成の遅れ、意思決定の不全が重なり、「わかっていても動けない」状態が固定化。
第3回では、この溝を埋める鍵として「支援力=現場を動かす設計と運用の力」を定義し、実装のステップを共有しました。
——2つのアプローチが交差する
トークの核は、アプローチの“違い”と“相乗効果”。
現場起点(実吉氏):当事者の声からニーズの層を掘り下げ、相談対応を「職人芸」からチームの技術へ。事例検討会やチェックリスト化で、暗黙知を組織知に転換。
プロダクト起点(松原):小さく仮説検証を回しながら、助成・寄付・参加プログラムなどの“プロダクト”をつくり、資金と人の循環を事業内に設計。
両者に共通するのは、多主体連携を回す仕組みとアウトカムで語る姿勢。
対立ではなく“行ったり来たり”の往復で、支援の解像度を上げていきます。
——悪循環から好循環へ:実装のコア
セッションでは、次の実務が具体的に示されました。
1.合意形成の最小単位をつくる:2~3名からでも良い。方向性を言語化し、組織内に波及。
2.相談対応の標準化:事例検討の定例化/対応チェックリストで新人も走れる土台づくり。
3.相利設計:関係者ごとの“得”が生まれる役割配置を設計し、協力関係拡大を加速。
4.事業内に学びと資金導線を埋め込む:助成・委託を“終われば終わる事業”にしない。実施しながら次の資源が立ち上がる仕掛けを同梱。
5.アウトカムで可視化:社会的インパクトの語りに陥らず、現場の変化の手触りを定性的・定量的に提示し、再投資を促す。
また、「時間がない」への処方箋として、助成・委託事業内に人材育成(勉強会/研究会)やネットワーク構築を組み込む“設計の工夫”も紹介。
ボランタリーな先行投資と、公的枠組みの活用を併走させる現実解が語られました。
——現場を動かす皆様と得られるもの
本編は、以下の皆さまに特に有用です。
✅ 中間支援組織の実務者・マネジャー
✅ 助成・寄付の設計を担う財団関係者
✅ 自治体・企業の協働/CSR・CSV担当
✅ 組織基盤強化に向き合うNPOのリーダー層
得られるもの:
✅ 現場相談を“チームの技術”にする標準化のヒント
✅ 連携を動かす「相利設計」の具体イメージ
✅ 事業内に資金と学びの循環を仕込む設計観
✅ アウトカムで語り、次の協力者を呼び込むストーリー
登壇者コメント
実吉 武(兵庫コミュニティ財団 代表理事)
「ベーシックな相談に確実に応える力と、地域の実情を丁寧に知る姿勢が土台です。小さな合意から始め、暗黙知を組織知に。そこから好循環は動き出します。」
松原 明(協力アカデミー 代表/本セッション司会)
「悪循環は、事業=プロダクトづくりでしか断ち切れません。相利設計とアウトカム思考で、小さく作って回す。その繰り返しを促進する力が“支援力”になります。」