協力モデルの10大フレームワーク

2025.10.03

協力モデルの10大フレームワーク


「チームでプロジェクトを進めているけど、なかなかうまくいかない…」
「関係者との認識がそろわず、話が前に進まない…」
「もっと効果的に仲間と協力して、大きな成果を出したい!」

NPO活動や地域おこし、社内プロジェクトなど、様々な場面で「協力」は成功の鍵を握ります。しかし、その「協力」を感覚だけに頼っていては、思わぬ壁にぶつかってしまうことも少なくありません。

もし、その「協力の仕組み」そのものを、誰でも分かりやすく設計できるとしたらどうでしょうか?

今回ご紹介する協力アカデミーの松原氏による講義動画『協力モデルの10大フレームワーク』は、まさにそのための強力なツールキットです。この動画では、漠然とした「協力」を分解し、可視化し、戦略的に構築するための具体的な手法を学ぶことができます。

この記事では、動画の要点を凝縮し、明日からあなたのプロジェクトで活かせる「協力の設計図」の描き方をご紹介します。


この講義の核となるのが『協力モデルの10大フレームワーク』です。これは、協力の仕組みを作るための10個の思考ツールセットを指します。

中心にあるのが、プロジェクトの全体像を一枚の絵にまとめる「0. 協力モデルキャンバス」です。そして、そのキャンバスを埋めるために、9つの強力なフレームワークが用意されています。

(画像)

このキャンバスを番号順に埋めていくだけで、複雑に見える協力関係が整理され、チーム全員が同じ地図を持って目的地へ進めるようになります。


では、具体的にどのようなフレームワークを使ってキャンバスを完成させていくのでしょうか?動画で解説されている9つのツールを順番に見ていきましょう。

①目標:私たちはどこへ向かうのか? – 『目標開発フレームワーク』

すべての協力は、明確な目標から始まります。このフレームワークでは、「問題」「目的」「原因」「解決策」「目標」の5つの要素を整理し、チームが目指すべきゴールを具体的に設定します。

キャンバスへの記入項目: 具体的に設定した『目標』

②戦略:どうやって目標にたどり着くか? – 『戦略構築フレームワーク』

目標が決まったら、そこへ至るまでの道のりを描きます。ゴールから逆算し、時系列で具体的なステップを設計することで、現実的な行動計画を作成します。

キャンバスへの記入項目: ステップを要約した『戦略テーマ』

③役割:誰が何をするのか? – 『役割開発フレームワーク』

戦略を実行するためには、具体的な「ToDo(業務)」と、それを担当する「役割」を明確にする必要があります。これにより、責任の所在が明らかになり、活動がスムーズに進みます。

キャンバスへの記入項目: 主要な『役割名』

④協力者:誰と手を取り合うのか? – 『協力者理解フレームワーク』

協力関係を長続きさせる秘訣は「Win-Win」の関係です。この評価表を使って、自分たちと協力者、それぞれの「問題」「目的」「活動」を整理し、双方にとってのメリット(相利)を見つけ出します。

キャンバスへの記入項目: 主要な協力者の『相手名』

⑤相利:お互いのメリットは何か? – 『相利評価表』

これらのパーツは相互に関連しており、特に「5. 相利」は協力者が参加し続けるための動機となり、「6. 拡大」「7. 強化」は協力の輪を広げつつ、関係性の質を維持するための両輪として非常に重要です。

キャンバスへの記入項目: 関係者間の主要な『相利』

⑥拡大:どうやって仲間を増やすか? – 『拡大の7Cフレームワーク』

活動の輪を広げるための戦略ツールです。「挑戦(Challenge)」や「協力者(Cooperator)」など、7つの”C”の視点から、新しい仲間集めの具体的なアプローチを考えます。

キャンバスへの記入項目: 新たな仲間集めのための『挑戦(Challenge)』

⑦強化:どうやってチームの絆を深めるか? – 『強化の5Cフレームワーク』

新しい仲間を増やすだけでなく、既存のチームの結束力を高めることも重要です。「つながり(Connection)」を軸とした5つの”C”で、チーム内のコミュニケーションや関係性を強化する方法を設計します。

キャンバスへの記入項目: チームの結束力を高めるための『つながり(Connection)』

調整:困難をどう乗り越えるか? – 『障害対策フレームワーク』

プロジェクトに障害はつきものです。事前に「障害となる対象」「障害の内容」「対策」を洗い出しておくことで、問題が発生した際に冷静かつ迅速に対応できます。

キャンバスへの記入項目: 具体的な『対策』

組織:どうやって活動を続けるか? – 『組織の5W2Hフレームワーク』

活動を持続可能なものにするため、組織運営の骨格を設計します。「運営・支出(RUN)」と「獲得・採用(GAIN)」の2つの側面から、ヒト・モノ・カネ・情報などの資源管理を具体化します。

キャンバスへの記入項目: 組織がやるべきこと『What』(RUN/GAIN)


今回ご紹介した『協力モデルの10大フレームワーク』は、感覚的になりがちな「協力」という行為を、論理的かつ体系的に構築するための強力な羅針盤です。

この動画で解説されている手順に沿って、

9つのフレームワークで思考を深め、

②その要点を協力モデルキャンバスに書き込んでいく

というステップを踏むだけで、あなたのプロジェクトの「協力の設計図」が完成します。

この設計図があれば、チーム内の認識が統一され、関係者への説明もスムーズになり、プロジェクトの成功確率が格段に高まるはずです。

チーム運営やプロジェクト進行に課題を感じている方は、ぜひこの動画を視聴し、『協力モデルの10大フレームワーク』をあなたの活動に取り入れてみてはいかがでしょうか。きっと、これまで見えなかった道筋が、はっきりと見えてくるはずです。

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