協力の3類型

2025.10.03

協力の3類型


「誰かと協力して何かを成し遂げたいけど、なぜかうまくいかない…」
「もっと多くの人を巻き込んで、活動を大きくしたい!」

そんな風に感じたことはありませんか?実は、私たちが普段何気なく使っている「協力」という言葉には、3つの異なるタイプがあるんです。

しかし、この「協力」を単なる「お願い」この3つのタイプを理解し、状況に応じて使い分けることで、あなたのプロジェクトや活動は驚くほどスムーズに進むかもしれません。や「頼み事」だと思っていると、相手を動かすことはできません。

この3つのタイプを理解し、状況に応じて使い分けることで、あなたのプロジェクトや活動は驚くほどスムーズに進むかもしれません。

今回は、目からウロコの考え方「協力の3類型」について、分かりやすく解説します!


「協力の3類型」とは、協力を3つのタイプに分類し、それぞれをバージョンで表現した考え方です。

協力1.0: 同じ目的に向かって一緒に頑張る「共同作業型」

協力2.0: 活動する人を支える「サポーター型」

協力3.0: 違う目的を持つ者同士がWIN-WINになる「連携型」

大事なのは、バージョンに優劣はないということ。「3.0が一番優れている」というわけではなく、状況に応じて最適な形を選ぶことが重要です。

それでは、一つずつ見ていきましょう!


協力1.0は、最もベーシックな協力の形です。

AさんとBさんが、「ア」という同じ目的のために、一緒に力を合わせて活動するタイプです。文化祭の準備や、チームでのプレゼン資料作成などをイメージすると分かりやすいですね。

目的: 2人とも同じ目的「ア」の達成を目指す。

活動: 2人とも目的「ア」のために一緒に汗をかく。役割分担をすることもある。

シンプルで、多くの人が「協力」と聞いて思い浮かべるのがこの形でしょう。


協力2.0は、協力1.0の変形バージョンで、「支援型」とも言えます。

AさんとBさんの目的は同じ「ア」ですが、実際に活動するのはAさんで、BさんはそのAさんをサポートするという形です。

目的: 2人とも同じ目的「ア」の達成を願っている。

活動: Aさんが目的のために活動し、BさんはAさんを資金や物資などで支援する。

具体例:子ども食堂と寄付

Aさんが「子どもたちの幸せ(目的ア)」のために子ども食堂を運営し、その活動に共感したBさんが「子どもたちの幸せ(目的ア)」のために寄付をする。

これはまさに協力2.0です。Bさんは食堂の運営はしませんが、寄付という形でAさんの活動を支え、同じ目的の実現に貢献しています。クラウドファンディングなどもこのタイプにあたりますね。


協力3.0は、少し複雑ですが、非常にパワフルな協力の形です。

Aさんの目的「イ」と、Bさんの目的「ウ」は全く違います。しかし、互いの目的達成につながる共通の目標「ア」を設定し、その目標達成のために協力するのです。

目的: Aさんは「イ」、Bさんは「ウ」と、それぞれ別の目的を持っている。

活動: 共通の目標「ア」を達成するために協力し、その結果、お互いが自分の目的を達成できる。

具体例:自治体とNPOのプログラミング教育

この協力3.0は、ある自治体とNPOの事例が非常に分かりやすいです。

【それぞれの悩み(目的)】

この協力3.0は、ある自治体とNPOの事例が非常に分かりやすいです。

自治体(Aさん)の目的「イ」:

小学校で必修化されたプログラミング教育。でも教えられる先生が足りず、「国の決定に遅れず、プログラミング教育を実施したい」と焦っていました。

NPO(Bさん)の目的「ウ」:

子どもたちにプログラミングを教えているが、知名度が低く生徒が集まらない…。「もっと多くの子どもたちにプログラミングを教えたい」と悩んでいました。

この2者の目的は全く違いますよね?普通なら協力は生まれそうにありません。しかし、ここで協力3.0が力を発揮します。

【WIN-WINになる共通の目標「ア」】

そこで、「NPOが自治体の補助金を使って教室を開き、自治体は学校の生徒にその教室を紹介する」という共通の目標「ア」を設定しました。

【協力の結果】

自治体: NPOのおかげでプログラミング教育の遅れを取り戻し、目的「イ」を達成!

NPO: 自治体の紹介で多くの生徒が集まり、目的「ウ」を達成!

このように、お互いの目的は違っていても、共通の目標をうまく設定することで、それぞれに利益(相利)が生まれるWIN-WINの関係を築くことができました。これが協力3.0のすごいところです!


今回は、「協力の3類型」について解説しました。

協力1.0: 同じ目的のために一緒に活動する

協力2.0: 同じ目的のために活動する人を支える

協力3.0: 違う目的を持つ者同士が、共通の目標でWIN-WINになる

改めてお伝えしますが、この3つに優劣はありません。実際の活動では、これらをうまく使い分けたり、組み合わせたりすることが非常に重要になります。

例えば、イベントを開催する(協力1.0)ために、企業から協賛金をもらう(協力2.0)、そして出展者とはお互いの利益のために連携する(協力3.0)といった形です。

まずは、「協力にはこの3つのタイプがあるんだ」と知っておくだけでも、人との関わり方やプロジェクトの進め方が大きく変わるはずです。

ぜひ、あなたの活動に「協力の3類型」を取り入れてみてくださいね!

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